【発展】金属の錯イオン
金属イオンとNH3などの非共有電子対をもった分子やイオンが配位結合することによってできるイオンが錯イオンである。錯イオンの生成や,立体構造を金属イオンの混成軌道(【発展】混成軌道と結合参照)で考えてみる。
ジアンミン銀(Ⅰ)イオン [Ag(NH3)2]+
Ag+の5sと5p 1つで混成軌道をつくり,そこにNH3の非共有電子対が配位する。
テトラアンミン銅(Ⅱ)イオン [Cu(NH3)4]2+
Cu2+の3d 1つと4s,4p 3つで混成軌道をつくり,そこにNH3の非共有電子対が配位する。
テトラアンミン亜鉛(Ⅱ)イオン [Zn(NH3)4]2+
Zn2+の4sと4p 3つで混成軌道をつくり,そこにNH3の非共有電子対が配位する。
ヘキサシアニド鉄(Ⅱ) 酸イオン [Fe(CN)6]4-
Fe2+の3d 2つと4s,4p 3つで混成軌道をつくり,そこにCN-の非共有電子対が配位する。